生まれたばかりの赤ちゃんは、自分で眠る力がまだ育っていません。原因が分からないのに泣き止まなかったり、昼夜を問わず寝ぐずりしたりすることもあるでしょう。こんなとき、新生児が泣き止む音楽をかけてあげれば、赤ちゃんを落ち着かせられます。今回は、新生児が泣き止むおすすめの音楽をご紹介します。
新生児が音楽を聞いて泣き止むのはなぜ?
赤ちゃんに特定の音楽や子守唄などを聴かせると、落ち着くことがあります。これは、赤ちゃんの五感の中で最も「聴力」が発達していることが理由です。聴力を刺激する音楽を聴かせてあげることで、興味を引かれて泣き止むというメカニズムです。特に、お腹の中で聞いていた音を聴かせると、赤ちゃんが落ち着きやすいとされています。
新生児に子守唄を聞かせる効果とは
よく「赤ちゃんに子守唄を聴かせるといい」といわれますが、赤ちゃんに子守唄を聴かせると、主に3つの効果が期待できるとされています。
心拍数が安定する
子守唄を聴かせてあげると、赤ちゃんの心拍数が安定するとされています。ゆったりとしたテンポの曲を聴くと、男性ホルモンの一種である「テストステロン」の分泌が抑えられ、興奮が落ち着くとされています。心拍数が安定すれば体がリラックスするため、ストレスが緩和されて泣き止むのです。
聴き慣れている人の歌声だと、さらに心拍数が安定するとされています。普段からお世話をしているパパやママが子守唄を歌ってあげれば、赤ちゃんをよりリラックスさせられるでしょう。また子守唄には、歌っている人を落ち着かせる効果があるともいわれています。育児に追われて疲れているときこそ、子守唄を歌ってみてください。
眠気が誘われる
子守唄を毎日聴かせていると、赤ちゃんの眠気を誘えるとされています。いつも同じ曲を歌って聴かせていると、赤ちゃんは子守唄のメロディーやリズム、テンポなどに慣れてきます。その結果、子守唄を聴かせることで赤ちゃんが安心し、そのまま眠ってしまうのです。
なかなか赤ちゃんが眠ってくれずに悩んでいるのなら、寝かしつけのときに同じ子守唄を歌ってみてはいかがでしょうか。最初はなかなか寝てくれなくても、何日も繰り返すことでスムーズに眠ってくれるようになります。ただし、同じ子守唄でも歌っている人が違うと、赤ちゃんが違和感を感じて眠ってくれなくなる可能性があるため注意が必要です。
言葉の発達を促す
子守唄には、赤ちゃんの言葉の発達を促す効果にも期待できます。赤ちゃんは、パパやママ、祖父母などの声を聞くことで言葉を覚えます。歌詞のある子守唄を積極的に聴かせて多くの言葉に触れさせれば、言葉や知覚の発達が促されるでしょう。
新生児が泣き止むおすすめの音楽6つ
おむつやミルクなどに問題がないのに、なかなか赤ちゃんが泣き止んでくれないという経験があるでしょう。こんなとき、赤ちゃんがリラックスできる音楽があれば便利です。そこでここからは、赤ちゃんを泣き止ませる効果がある曲をご紹介していきます。
ムーニーマンのCM
泣いている赤ちゃんには、ムーニーマンのCMソングである「ムーニーちゃんのおまじない歌」という曲を聴かせてみてください。ムーニーちゃんのおまじない歌は、赤ちゃんが落ち着くとされる女性の可愛らしい声で歌われています。
また、曲のテンポが遅くなったり早くなったりと変化が多いことや、さまざまな楽器で注意を引くことで、赤ちゃんが歌に聞き入りやすい工夫が施されています。メーカーによると、赤ちゃんの96.4%が「ムーニーちゃんのおまじない歌」で泣き止むという検証結果が出たとのことです。音楽と一緒に映像を見せることで、CMに登場している赤ちゃんに反応して泣き止む子も多いとされています。
キューピークッキングの音楽
リズムカルな曲調でおなじみの「キューピー3分クッキング」のテーマソングも、赤ちゃんを泣き止ませるのにおすすめの音楽です。軽快で楽しいリズム感と楽器の音に興味を引かれ、泣き止む赤ちゃんが多いのだとされています。実際にテレビからキューピー3分クッキングの音が流れた瞬間、泣いていた赤ちゃんがそちらに興味を向けて落ち着いた、という経験談も多く寄せられています。
また、キューピー3分クッキングの音楽と一緒にキューピーちゃんが踊っている映像が流れます。マスコットがダンスしている様子に惹かれて泣き止む、という新生児も多いようです。音楽だけ聴かせてもなかなか落ち着かない場合は、映像も一緒に見せてあげるのがおすすめです。
タケモトピアノのCM
猫の鳴き声と「ピアノ売ってちょうだい」というセリフから始まるタケモトピアノのCMも、赤ちゃんを泣き止ませるのにおすすめの曲です。財津一郎さんが歌っており、よく「泣いている赤ちゃんが落ち着く」と話題になっているため、知っている方も多いのではないでしょうか。
猫の鳴き声やコロコロと変わるリズムと曲調が、赤ちゃんの興味を惹きつける要因と考えられています。女性と男性の声が交互に聞こえてくるのも、赤ちゃんが泣き止む要因となっているとされています。YouTubeで気軽に再生できるCMソングなので、赤ちゃんが泣き止まず困っているときはぜひ頼ってみてください。
アンパンマンのマーチ
「アンパンマンのマーチ」は、赤ちゃんに大人気のアニメであるアンパンマンのオープニング曲です。楽しげな曲調の中にさまざまな楽器による効果音が組み合わせられており、赤ちゃんの興味を惹きつけます。明るく軽快なテンポに惹かれ、ご機嫌でリズムを取る赤ちゃんも多いとされています。
音楽だけを聴かせるだけでも効果に期待できますが、一緒にアニメの映像を見せてあげるとさらに効果がアップするでしょう。赤ちゃんがご機嫌になればしばらくあやす必要がなくなり、パパやママの休息を取るきっかけにもなります。楽しそうにアンパンマンのマーチを聴いている赤ちゃんを見れば、育児の疲れも癒されるでしょう。
ふかふかかふかの歌
「ふかふかかふかの歌」は、ロッテの商品である「カフカ(袋)極うまミルク味」のプロモーションに使用された曲です。この曲は、日本音楽研究所と株式会社ロッテが監修し、赤ちゃんの興味を引くように科学的な根拠に基づいて作られたものなのです。
さまざまな楽器や効果音で子どもの興味を惹きつけたり、赤ちゃんが聞き取りやすい音を使ったりと、「定位反射」という現象を利用して作成されているのが特徴になります。途中からリズムが速くなったり遅くなったりと変化に富んでおり、泣いている赤ちゃんがつい気を取られてしまうのだそうです。
動画に登場するキャラクターも、赤ちゃんの興味を惹きつける要因の一つだと考えられています。赤ちゃんが泣き止まずに困っているときは、「ふかふかかふかの歌」の動画を見せてみてください。
POISON
「POISON」は、反町隆史さんによる一曲です。「赤ちゃんが泣き止む」とSNSで話題になり、そこから子どもを泣き止ませるのに定番の歌となりました。POISONは1998年に発売された曲でロックな曲調ですが、赤ちゃんにとっては落ち着ける音楽なのでしょう。
なぜ赤ちゃんが泣き止むのかは解明されていませんが、実際に聴かせた瞬間赤ちゃんがピタッと泣き止んだ、という報告が多数寄せられています。曲を止めるとまた泣き出してしまう赤ちゃんも多いようなので、赤ちゃんが落ち着くまで何度か聴かせてあげるといいでしょう。
新生児が寝るおすすめの音楽4つ
新生児は眠る力が弱いため、「眠たいのに寝付けない」とぐずってしまうことも多いです。こんなときは、以下で紹介する赤ちゃんが寝る音楽を聴かせてみてください。毎日育児に追われているパパやママの救世主となってくれるでしょう。
オルゴール
オルゴールの音を聴かせてあげると、泣き止む赤ちゃんが多いとされています。赤ちゃんは高音に興味を引かれる傾向にあります。オルゴールには周波数が高い音が使われているため、赤ちゃんがオルゴールの音を聴くとリラックスして泣き止むとされているのです。
また、ゆったりとしたテンポにも赤ちゃんを落ち着ける効果があるとされています。なかなか赤ちゃんが寝付けずぐずっているときは、テンポが60〜80ほどのオルゴールの曲を聴かせてあげるといいでしょう。なお、オルゴールと同じ高音であるハープにも、赤ちゃんをリラックスさせる効果があります。
クラシック
クラシック音楽にも、赤ちゃんをリラックスさせて眠りをサポートする効果があるとされています。クラシック音楽にはリラックス効果があり、聞いている人の心を落ち着かせてくれるといわれています。寝かしつけるときにクラシック音楽を聴かせてあげれば、赤ちゃんがリラックスして眠ってくれるでしょう。
赤ちゃんだけでなく、音楽を聴いているパパやママも一緒にリラックスできます。ただし、激しい曲調のものやテンポが速い曲だと、赤ちゃんを刺激してしまうため注意が必要です。赤ちゃんの寝かしつけには、ゆったりとしたピアノのクラシックを選びましょう。
自然の音
風の音や川のせせらぎ、波の音といった自然音を聴かせてあげるのもおすすめです。これらの自然音は「1/fゆらぎ」と呼ばれるリズムで、赤ちゃんが最初に耳にするリズムとされています。赤ちゃんにとって馴染みのある音のためリラックスしやすく、眠りにつきやすくなるのです。
胎内音
胎内音は、赤ちゃんがママのお腹の中にいるときにずっと聴いていた音です。馴染みが深い音を聴くことでリラックスし、そのまま寝る新生児が多いとされています。
新生児が泣き止む音楽を聴かせてみましょう
生まれたばかりの新生児は、さまざまな原因で泣いてしまうものです。ミルクやおむつなどの原因が分かるものなら対処できますが、なぜ泣いているのか分からないと困ってしまいます。こんなときは、今回ご紹介したおすすめの音楽を聴かせてあげてください。赤ちゃんが好きな音や曲を聴かせて、うまくあやしましょう。